〜 ハリセンボンのおびれ 〜

生活と愉しみ そして回想・朽木鴻次郎

感情を作りコントロールすること

「ハラスメント防止」「パワーハラスメントをしないために」などをテーマした企業研修の依頼をよく受けるんです。そのときに、アンガーマネジメントの手法を取り入れた「エスカレートする感情をコントロールすること」についてもお話しすることがあります。

 

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そんなことは誰にもわからない

 

こちらの心の平穏を乱すような出来事や報告、それを「怒りインシデント」と呼ぶことにする。*1 職場での怒りインシデントとは、例えば、部下の大ぽかミス、などですね。そんなときは:

 

・反射的に行動しない
・怒りの感情をコントロールする
・これからの対処法について部下とコミュニケーションをとる*2

 

そんな話をするのです。先日もそんな話をしたときに思い出したのは、「感情のコントロール」って怒りインシデントが発生したときのことだけじゃないよな、ということ。

 

「感情を作りコントロールすること」についてどっかで読んで感心したのを覚えていて、思い出したのが:

鴻上尚史「コミュニケイションのレッスン」大和書房2013年(だいわ文庫2016年)

 

役者さんが感情を表現するときには、やはり相当な準備をするということが書かれていて感心したのでした。これはビジネスにもとっても役に立つ。

 

今日はタフでハードなハードボイルドな国際交渉だから戦闘型で行かないと!

とか

今日は、ハラスメント相談の二回目で、メンタルにも影響が出ている新人社員の相談に立ち会うから、穏やかで優しい気持ちでのぞもう、とか。

 

心や感情をそれに向けて作って、コントロールしていかないといけないのですね。それが準備だ。詳しくは上に紹介した鴻上氏の本を読むことを強くおすすめします。*3

 

© 朽木鴻次郎
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HPはこちらです。

kuchiki-office.hatenablog.com

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*1:「情報セキュリティインシデント」からの造語です。©️朽木鴻次郎。

*2:アンガーマネジメントの手法では「リクエスト(命令とか「して欲しいこと」)」を伝えるとある。しかし、日本の組織では大抵の場合部下の方が業務に詳しいので、失敗のあとどうしたらいいのか部下と対処法を話し合って、お互い納得の上で行動することになると思う。

*3:ぼくがそれを上手にできているか?というと...... 修行中ですね。