〜 ハリセンボンのおびれ 〜

生活と愉しみ そして回想・朽木鴻次郎

2026-07-01から1ヶ月間の記事一覧

法務組織の「あるべき姿」に900点台はあるのか?


~あるいはぼくが今のTOEICが嫌いな理由~ ▶︎ 個人商店としての法務 「ひとり法務から、組織で動く法務へ」という言葉を見かけました。一人で法務を担当している人は、人数が増えれば、相談や分担ができると考えます。人数の多い法務部門では、各担当者が別…

契約書レビューAIが陥る「キャッチ=22」

生成AIを利用した契約書レビューサービスが増えています。 契約書を読み込ませると、注意すべき条項を抽出し、法的リスクを指摘し、修正文案まで提示する。うまく使えば、契約書レビューにかかる時間を短縮し、法務部門の負担を軽減できると期待されています…

AI戦国時代、「戦略的様子見」という上策

いま、AIやAIエージェントを導入しなければ、時代に取り残される。そんな広告や記事を頻繁に見かけます。 本当にいま、全社を挙げてAI導入に突き進むべきなのでしょうか。企業でのAI利用は急速に広がっています。一方で、AIの実証実験、いわゆるPoCを行った…

法務AI の導入検証~ PoC ってなにやるの? ~

AI・システム導入における「現実的なロードマップ」 AI導入を検討する際には、まず実証実験、すなわちPoC (概念実証)を行うのが定石かもしれない。私は、そのさらに前に、法務部員が「AIは圧倒的に便利である」と実感することが必要だと考えている。PoCは案外工数が…

ぼくはいつからChatGPTを使っていたのか――2023年からの使い方を振り返る

ぐるぐる、ぐるぐる 最近、某ウェビナー広告を見ました。 「2023年から生成AIを使い続けている〇〇氏が、AIの利用・活用法を語る」 というような内容です。 2023年から使っていることが、いまや宣伝文句になるらしい。 そこで、ぼくは実際、いつからChatGPT…

定年後 起業してお金を稼ぐということについて

ぼくも、「定年退職後、あなたの経験やスキルには価値があり、それはお金に変えることもできます」と言うことがあります。 実際、そのとおりだと思っています。長年仕事をしてきた人には、若い人にはない経験があります。失敗もあります。修羅場もあります。…

AIベンダーは商品を売っているのか、宿題を配っているのか

ぼくがなぜ宿題をやるの...? 企業向けAIサービスのパンフレットやPR記事を読んでいると、よく似た説明に出会います。企業におけるAI活用は、文章作成、要約、情報検索といった個人利用や実証実験にとどまり、業務プロセスの変革や意思決定への組込みにまで…

AI利用・活用への将来の希望

今は大変だけど、そのうち落ち着くと思うよ AIの利用について考えていると、どうしても情報漏洩の問題に行き着きます。 個人情報、秘密情報、営業秘密、契約情報、顧客情報。こうした情報をAIに入力してよいのか。どのAIならよいのか。学習に使われなければ…

情報の生成AIへの入力 〜 漱石「草枕」より

入力情報の取扱をトークン化の観点から補強する バラバラにしたからって、安心できないの 本稿は、すでに作成した「AIガバナンスの二つの軸」のうち、第二軸である「どのレベルのAIに対しての管理なのか」を補強するものである。■■■ AIガバナンスを考える二…

超ド級文系シニアにもわかるLLMとは?

LLMとはもちろんLegum Magister、法学修士(LL.M)のことではなく、大規模言語モデル(Large Language Model)を意味し、現在の生成AIの中核となるものだが、そもそもLM、言語モデルとは何なのか。 その性質を言葉にしてみると、次のようになる。厳密な定義…

情報漏洩対策としてのオンプレミスの生成AIと法務部門での活用について

英文契約を扱っている方には、すでにおなじみの言葉かもしれません。「premise」という英語には、「前提」「前述の事項」といった意味があります。また、複数形の「premises」は、不動産取引や賃貸借契約などにおいて、契約の対象となる土地、建物、事業所な…

AI時代に法務部門の判断力をどう維持するか

いま法務部門におけるAI利用は、まだ質問型AIの利用が中心かもしれません。すなわち、人間が問いを立て、AIが回答、要約、文章案、論点整理を返すという使い方です。 しかし今後は、AIエージェント型の利用が進んでいくと考えられます。質問型AIとAIエージェ…

不安を煽って、折れたプライドをくすぐって、お金をむしり取る奴ら

あたし、プライドもお金もないもん...! 「今のままでいいのだろうか」「自分には、もっと別の生き方があるんじゃないか」「このまま年を取って、本当に大丈夫なのか」。人生の節目や、仕事の行き詰まり、人間関係の疲れ、孤独感。そういうとき、人の心には…

AIガバナンスを考える二つの軸

本稿は、AI利用に関する詳細な現場マニュアルではなく、企業・組織がAIガバナンスを設計する際の基本的な考え方を考察する目的で書いた。 この基本的な考え方を参考に、ご自身の組織や企業の業務内容、利用するAI環境、情報管理基準、契約条件、リスク許容度…

私たちが「AI」と呼んでいるもの

ぼくたちが「AI」と呼んでいるものは、実は一つの単純な箱ではありません。上のポンチ絵のように、いくつかの要素が組み合わさって動いているものだと考えると理解しやすくなるでしょう。 まず、大きな呼び名として「AI」があります。その中に、文章、画像、…

「意思決定に関与する法務」の現実

「攻める法務」や「意思決定に関与する法務」の実際とは? バイトの時給、いくらと思ってんですか?...仕事、多すぎません? 法務は、契約書を確認するだけではなく、法律相談に答えるだけでもなく、事業や経営の意思決定に、より深く関与していくべきだ。そ…

定年後、あなたの経験と知識は、価値があるし、お金に変えられる

定年を迎えて、あるいは定年が近づいて、「これからどうしようか」と考えることはないでしょうか。 定年後、そのまま65歳、70歳まで勤めを続けてもいい。別の会社や組織に就職してもいい。もちろん、もう仕事はやめた、放浪の旅に出る、そんな人生でもいいと…

AIは職人技の夢をみるのか

~そして人は他人の感情はわからないという話~ SECIモデルについて考えていて、AIにはできない、人間にしかできない領域として、ぼくは「共同化」だと思っていました。 SECIモデルにおける共同化とは、暗黙知から暗黙知への移転です。言葉にされる前の知、…