〜 ハリセンボンのおびれ 〜

生活と愉しみ そして回想・朽木鴻次郎

テレワークで感じる「いやだなあ」の本質的問題点

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天秤座の生まれなんでね、バランスが大事だ。極端なこっちとそっちと、どちらか一方だけが正しいわけじゃあない。昔からそう思っている。

行く川の流れは絶えずしてしかも元の水にあらず

水面に浮かぶ「うたかた」だって、できたり消えたりはするんだけれども、あぶくはいつだってそこにある。

「仕事は辛いものじゃいけない。楽しくなければ」にも同意はできないし「奴隷的な苦役を経験して人は成長するのである」なんてのも馬鹿げている。

コロナの大騒動で緊急避難的に始まった「リモートワーク」「テレワーク」。

「ジョブ型」の職選び、「メンバーシップ型」の働き方。言い方は新しい(?)から、あれ、時代は変わっていくんだな。そんなふうに思ったけど、話を聞いてみると、何十年か前の古いお説教によく似ている。誰が、なんのために「〇〇型」を言い出しているのかちょっと考えればすぐ分かる。

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古いマンガ映画にこんなシーンがあった。

海で遭難した者たちが命からがら孤島に漂着する。だれも皆、濡れた身体を早く乾かしたいので、浜辺で火を焚くことにした。

 「焚き火の周りをグルグル回れ〜、その方が早く身体が乾くよ! グルグル回れ、グルグル回れ」

リーダー格の者そう声をかけつづける。でも、砂浜で火を焚いているものだから、大波が来るとみんなまたすぐずぶ濡れになってしまう。

ところがリーダーは大波が来るたびに、焚き火をひょいっと持ち上げたりして(マンガですからね、熱くはないんでしょう)、燃える焚き火をキープして、自分だけは波に濡れないポジションを保ちながら賢く身体を乾かしてしまうのだ。

他の者たちは、大波が来るたびにずぶ濡れになりながらも、リーダーがキープしている焚き火の周りをグルグル回っている。

 「グルグル回れ、もっともっと、グルグル回れ! 回り方が足りないよ!」

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テレワークやリモートワーク、働き方は大きく変わったんだろうけど、働くこと自体が極端に変わったわけではない。

時間管理が全否定されるわけでも、成果や効率性/生産性だけで評価されるべきでもないと思う。

誰かが『グルグル回れ!』と言っている。

 

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ずる賢いリーダーに言われる通りに『グルグル回る』』のも楽しいかもよ。

 

©️ 朽木鴻次郎
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kuchiki-office.hatenablog.com

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