小学校の高学年の頃に何度も何度も読み返した本がある。
「真夜中に鶏が鳴く」
漢字はこれとは違うかもしれない。文革の真っ最中の中国プロレタリア文学、児童向けの小説です。
主人公の名前は「小黒馬(シャオヘイマー)」。共産党政権前の小作人の子供です。地主は小作人たちをたくさん働かせたくて、真夜中にニワトリ小屋に入って、コケコッコ〜!と鳴かせるんですね。そして「朝だ、起きろ、畑に行って働け!」と小作人を起こしてまわるという。
この「真夜中に鶏が鳴く」だったか、別の中国プロレタリア児童文学だったかは忘れたんですが、日本占領下の天津の工場で、中国人労働者が日本軍(か日本企業)に収める電線の碍子(がいし)を作っているんだけど、三個に一個ぐらいをガチャン、ガチャンと壊して捨てている。碍子は陶磁器ですのでね、叩きつけて、ガチャンと割ってしまう。
小黒馬は、「なぜ?」と訊きました。
「あれは中国に害をなす日本のための碍子だから、わざと壊しているんだ」
怠業ですよ。もちろん労働争議権なんて認められないときのお話ですからね。バレたらものすごくぶん殴られる。
意図的に生産性を落としている。
1970年代初頭、今にして思うと、45歳前後の父親は、なんで小学校の5ー6年生の俺にあれを読ませたんだろうね。文革華やかな頃だったもんな。
造反有理、革命無罪!
今思い出したけど、終戦後ソビエト・ロシアやモンゴル人民共和国(いずれも当時)は大量に日本軍の兵隊を奴隷として拉致して、シベリヤやウランバートルでの強制労働に使役した。
日本人はとても組織的に勤勉で、効率よくノルマをこなして行ったそうです。いろんな悪党もいたようだけどね。いずれにせよ、ノルマを早めに達成すれば、あとは自由に休憩が取れると考え、生産性高く、効率的にノルマをこなした日本兵捕虜グループも多かったそうです。
でも、100のノルマが早めに達成できると、今度は120のノルマが課せられる。120が達成できると、今度は140、とこうなるらしい。
場合によっては「愚図で馬鹿」であるべきかもしれないよ。
ほら、よく時代劇であるじゃない、お家騒動のご渦中で、バカ若君を演じて見せるって。
ちょっと違うかヽ(´▽`)/
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