船戸与一の「満州国演義」の全9巻を一ヶ月半ほどかけて読んだ。
その次はこれだなって思ってて、ちゃっかりkindleにダウンロードしてたのがこれ。
「新・雨月」・船戸与一
舞台背景は戊辰戦争。
鳥羽伏見の戦い、江戸城開城で明治維新はもう出来上がり、戊辰戦争函館陥落は「おまけ」みたいなもので、一足飛びに西南戦争に行っちゃうイメージがありますが、やっぱりそれは違いますね。
土地勘がないのでね、地図を見て地名を確認しながらじっくり読みました。会津・福島に行ってみたいなぁ。
この小説では、山県有朋に対する描写がとても優しい。山県は人気もないし(てか嫌われてた)、長州藩閥の親分だしで、マイナスのイメージが強かったのですが、新鮮です。
いや、上中下の三巻本、たっぷりの読み応えでした。
ちょっと一つだけ。タイトルにもなってるけど、「雨月」の意味がよくわからない。何か詩的なことなのかな?「新」ってなに? 上田秋成の「雨月物語」となんか関係あるのかな?小説の中でも、象徴的に「雨月」が登場するのですが......?
満州国演義の前史としての小説です。合わせて読むと面白いと思います。そうすっと文庫本で11冊か! 長いねヽ(´▽`)/
© 旅芸人・tavigayninh・朽木鴻次郎
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