〜 ハリセンボンのおびれ 〜

生活と愉しみ そして回想・朽木鴻次郎

伊達宗春・忠臣蔵に学ぶアンガーマネジメント

忠臣蔵は知っていても*1、伊達宗春*2は知らない人が多い。伊予(愛媛)と奥州(宮城)の方を除いたらね。

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ときは元禄十四年(1701年)、浅野内匠頭とともに勅使の饗応役を努めたのがこの伊達宗春、まだ若き数え二十歳のことである。饗応指南役は憎っくき吉良上野介、既に還暦を迎えていた*3

 

悪じじいの吉良上野の悪行暴言、「フナじゃ、フナじゃ、フナ侍じゃ〜〜〜」のパワハラモラハラ、いじめやいじりに*4、もはや堪忍ならぬとばかりに浅野内匠頭は爆発して、千代田のお城は松の廊下で刃傷に及んだ。あれ、そんとき内匠頭は34歳?もういい歳じゃんか。それでも発作的に突きあがる怒りの感情を押さえきれなかったのである。そして切腹、お家はお取り潰し、藩士全員がリストラとあいなった。

 

でね、もうひと方の伊予藩主伊達宗春様ですよ。吉良のパワハラモラハラは、伊達様や伊予藩に対しても行われていたらしいのですね。*5

 

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度重なる吉良の侮辱に、側近の伊予藩士は耐えきれず「斬る!」と息巻いていたらしいのだが、二十歳のお若さにもかかわらず「かまわぬ、捨て置け、捨て置け」と泰然と微笑んでいたという。

 

そこですよ!*6

 

いちいち反応しない。じじいはおい先短いのでね、短気になるし頑固になるしで大変なの。ほっぽっとけば先に死ぬんだしさ。

 

こういう話で、「怒らないで、ほっぽっとけはいいんだな。怒って爆発すると、大変なことが起こるんだな」と勉強するんだ。講談や芝居から学んだアンガーマネジメントのお話でした。*7*8

 

© 朽木鴻次郎
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*1:最近は知らない若い方も多いらしいですね、びっくりポン。

*2:後の村豊。またのちに和泉守から若狭守に。

*3:あー、俺も今年令和二年、還暦ですよ。数えでいえばもう吉良の歳を超えている。じじいですよじじい、GGI。

*4:吉良さん、本当はとってもいい人だったらしいですよ。でもね、いい人がパワハラやいじめをすることだってあるの。じじいだからね、そんとき俺と同じ歳

*5:知らんけど。池波正太郎の小説で読んだ覚えがあるのだが、本が手元にもうないからわからない。

*6:どこです?御隠居さん?

*7:池波正太郎の小説じゃなかったんかい!

*8:「堪忍袋」と言う落語もありました。堪忍の袋を常にクビにかけ、破れたらぬえ、破れたらぬえ... 覚えちゃったよ。