〜 ハリセンボンのおびれ 〜

生活と愉しみ そして回想・朽木鴻次郎

「Swinger スウィンガー」とは? カメラ、それとも?

一橋大学には商学部、経済学部、法学部、社会学部と4つの学部があります。でも、元をただせば東京商科大学なので、各部間の壁は、今でもそうだと思うのですがとても低い。他学部の単位も一定数とらないと卒業できないのですね。

 

1983年のこと、竹内弘高先生がハーバードからちょうど日本に戻られて一橋の商学部でマーケティングの講座を開きました。当時30台の半ばか後半でいらしたと思う。ぼくは法学部の四年で、他学部の単位は足りていたんです。それでも、どういう経緯だかは忘れましたが、商学部のその授業を取りました*1

先生の講義で忘れられないことがあります。

 

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一橋大学図書館時計塔・光陰矢の如し

モノを売るときには、商品名がとても大事だというお話の例として、ポラロイドの「Swinger スウィンガー」というカメラが取り上げられました。今調べたら、ポラロイドの中でも70年代に中心に大ヒットしたものだそうです。

 

「Swinger スウィンガー」ってどういう意味だか、わかりますか? ... えっと、君?

 

指名されたのは、ぼくではありません。いつも最前列に座っていた同期の誰か。名前は忘れてしまいました。なんかアフロヘアのヤツだったな。彼は、言いにくそうに、もじもじ、もじもじしながら...

 

えっと、あの、いいんですか? その、夫婦が、別の夫婦と、その、パートナーをとっかえっこして... その〜

 

竹内先生も唖然ですよ。まさか学生がそんなことを言い出すとは!?

 

そんな夫婦を、その〜、募集してくっつけたりする雑誌の名前が、Swinger で〜...

 

先生は、その学生の発言を遮って、無視。
指パッチン、スナップでリズムをとりながら、「こんな風に軽い感じでリズムをとりながら陽気にしている人のことですね。スウィング・ジャズな、軽い感じです」と講義を続けた。高価で重厚な機械のイメージだったカメラを、軽く陽気なイメージの名前をつけてポラロイド「Swinger スウィンガー」は大ヒットしたと。

 

以来30年以上、スウィンガーが忘れられません。この記事を書くにあたって、ググりました。確かにポラロイドのヒット商品スウィンガーがありました*2。当たり前ですね、先生がケースとして取り上げてたんだから。

 

で、一方の雑誌の方ですが... 「Swingers」と複数形になるのが正しいようです。

今は雑誌・紙メディアではなくて、ネットのサイトになってるのかな。その道も続いているようでした。ググっただけで、深くは調べてませんけど (ง ˘ω˘ )ว

 

とはいえ、なんで、当時、学生の彼はそんなこと知ってたんだろう?

 

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竹内先生は、颯爽としていて、チャコールグレーのスーツにサスペンダー、かっこよかったな〜。時々授業の後に、図書館棟にあった研究室にお邪魔してお話を伺った。当時は珍しかったピタパンのサンドウィッチとかを召し上がっていて、それにもびっくりしました。かっこいいなあ、って。

 

社会人になって、ポールスチュワートでチャコールグレーのスーツやサスペンダー買って、真似しましたよ。えと、ぼくは、今はスーツはアオキです。(ものはいいのよ!)

 

© 朽木鴻次郎
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*1:今、改めてふっるい成績表引っ張り出しました。83年度履修「外国貿易各論」で判定は「B」でした〜。

*2:BIG SWINGER デザイン、カッコイイ!