〜 ハリセンボンのおびれ 〜

生活と愉しみ そして回想・朽木鴻次郎

情報の共有について

あるとき、任天堂の社長だった岩田さんがこんなことをおっしゃっていた。

私(岩田さん)の理想とするのは、インサイダー情報に該当するような特殊な情報は別として、社内ではできるだけ広く情報を共有したい。一方で、社員の情報管理意識は高く保ってもらい、情報が漏洩しないような組織でありたい。

高い情報管理意識が前提にならなければ、情報共有は進まないし、情報共有が進まない組織には閉塞感が充満してしまう。

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当時も、そして、その話を聞いてから7-8年が経過している今でも、少し理想がすぎると思っている。というのも-----
一つは、情報管理意識がいくら高くても「ついうっかり」や「事故」で情報の漏洩はおこってしまうし、
もう一つは、ある秘密情報に対する重要性の認識は、どうしても個人差が出てしまうからだ。

つまり、岩田さんが「理想」とおっしゃる情報共有の前提である「社員の高い情報管理意識」は、やはり理想であって、現実には不可能だ。とはいえ、そんなことは岩田さんもわかってらっしゃることだろう。

だから、おっしゃりたかった本質は、閉塞感を生じさせないためにも、できるだけ情報共有は進めるべきで進めなければならないし、社員の情報管理意識は常に高くあるように、部門長(ぼくたち)は勤めなさい、そういうことなんだろうな。

 

数社を渡り歩いて、最後に任天堂にたどり着いたぼくとしては、任天堂の社員の情報管理意識はかなり高いとは感じましたよ。

必要のないことは聞かないでおく、そんな意識が高かったと思います。

 

© 朽木鴻次郎
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