〜 ハリセンボンのおびれ 〜

生活と愉しみ そして回想・朽木鴻次郎

シュウマイ、マイ・ラブ(愛しの焼売)

横浜の中華街の外れ、路地を入ったところにその店?はある。実際に看板などは出ていないし、そこでは飲食はできない。昭和30年代に建てられた一棟の三軒長屋。両隣はすでに立ち退いている。引き戸をひいて声をかけると、女学生のころ学徒出陣を雨の中傘もささずに見送ったと言うのが一つ話の老婆が、愛想笑いをしながら乱杭歯を見せる。

六個入りだね? ひひひ、ひひひ...!

 

谷崎もこの店のシュウマイを愛したと言う。ここ横浜からわざわざ京都は南禅寺まで、開通したばっかりの特急「ツバメ」で届けさせたと聞いたことがある。まことしやかな嘘だろう。

 

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老婆に代金を払い、路地を抜け、明るい通りに出た。たまらず蓋をあけると... 

五個しか入っていない!

確かに店で六個、箱に詰めていたのに?
とりあえず蓋を閉めて、深呼吸... もう一度蓋を開けてみると...

四個だ!また一個減っている?

胸がドキドキする。足が震える。もしやあの老婆は...?

恐怖から、声が出ない、声が、声が...!

キャー!!!!

 

シュウマイが蓋に張り付いていた!

 

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ごめんなさい、ごめんなさいヽ(´▽`)/ 

 

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先日、所用で神奈川に出かけた帰り、駅で売ってたの。ポケットシウマイで良かったんだけど売り切れてたから、特製シウマイ。

頑張った自分へのゴホウビよ。

 

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蓋に張り付かないように工夫がされているのね。お醤油差しもひょうちゃん。今のこのスタイル(肩の穴からお醤油が出る)は三代目だと言う。三代目ショウユブラザーズ。

 

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ちょっと大粒?

 

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このひょうちゃん、ぬあんとなくワタクシに似ていなくもない。

 

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タハハヽ(´▽`)/ 

 

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本麒麟と特製シウマイの幸せ。

 

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740円。ちょっと高いけど、美味しい。

 

© 朽木鴻次郎
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