学生の頃、西洋史の授業で「ヨーロッパとは何か?」を学んだ。ギリシャ、ローマから発展して、ゲルマン大移動と膨張する中、イスラムとの相克の中で「ヨーロッパ」が確立していくという考え方、だったように思う。
ヨーロッパとはイスラムに接触することで確立したという考え方は一つの説なんだろうけど、とても説得力があった。ぼくも青春二十歳、まだまだこれからという時期でしたしね、なはは。
てなこと言っちゃってえばってったってさ、初めて外国に行ったのが就職した年の1984年。ちょうど24歳になるちょっと前のことだったもの。もっと若いときに行っていれば良かったな、とも思ったけれども、無理だったろうな、とも思う。
自分とは異質なものに触れて初めて、自分のことがわかる。英語を勉強してみて、日本語が分かる、漢文を勉強してみて、和語が分かる。
京都だけに住んでいちゃ京都のことはわからないと思う。同じように、東京だけに住んでて暮らしていても東京のことは分からない。
東京で生まれて育ったのがそんなに偉いんですか?
失礼な話だが、実際に言われたことが何度もある。
うん、そうだよ。
ぼくはそう答える。〇〇が偉いとか偉くないとか、そもそも間違っている上に不幸なものの捉え方・発想だ。他の人が偉いとか、自分が上だとか常に考えてるのじゃないかと思う。
ほんとは、東京で生まれて育ったことが偉いとか、そういうことを言いたいのではなかったんでしょうね。ぼくが理不尽に態度がデカくて偉そうだったのが気に入らなかったんでしょう、知らんけど。
そーいえば、おんなじヤツだった。口癖なのかな? かわいそうに。
© 朽木鴻次郎
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