「人間いかに生くべきか」という永遠の問題については、昔は本を読んだり、詩を書いたり、大人を観察したり、凍てつく海の見えるサイハテに旅行をしたり、親友とケンカしたり、ユダヤジョークの映画を観たり、3対3のバスケットボールをしたり、隣のクラスの二番目にかわいい女の子に失恋したり、孤独を歌ったり、落語を聞いて世間のいやらしさと優しさを学んだりしてお勉強したものですが、昨今はノウハウ本が多いのね。
もちろんノウハウを否定するわけじゃないんです。「危機管理のノウハウ」(佐々淳行)なんてもう若い頃から何度も何度も読んだよ。
ライフハックって最近ではいうのですね。 語源はなんだろう?
あ、ライフのハッカーなんだ。にゃるほど。
烏丸三条の大垣書店に入ると、もう、入り口の棚がほぼ一面それ。
・「xxxxするための賢い方法」
・「億万長者がしている三つのxxxx」
・「なぜ男性は座っておしっこができないのか?」
・「東大生の八割はトイレットペーパーのシングルを選ぶ」
・「実践すればリッチになれる・人生に大切なたった15,000のポイント」
・「台湾ラーメンのつゆを飲まない残念な人、刺身の醤油まですするデキる人」
・「ハーバード大生が実践している賢い京都市バスの乗り換え方」
流行ってるんだ。
最近は「生産性を上げる」ってのが流行ってるの? 誰のため、なんのためにがんばるの? 早く仕事を仕上げて、時間を有効に使って...もっとやりたいこともやって、もっと幸せになって...
って、早く仕事を仕上げたら、今度はもっともっと仕事が降ってくる。
・レミントンの手動タイプライターが、IBMの電動タイプライターになって、98のワードスター・花子/一太郎になって...
・テレックスがファクスになって、電子メールになって...
・お便所が水洗になってウォシュレットがついて...
この半世紀で確かに豊かになって、ものすごく生産性が上がったんだけど、仕事は減った?人間の幸せの何が変わったの?もっと幸せになったの?
ぽっとん便所が水洗になってウォシュレットがついても、うxこの量は変わらないんだよ。
とはいうものの、ウォシュレットじゃないと座る気がしないのも事実だな。
いいこと、教えてあげるね。
立ち止まることなんてできないし、もう、もとには戻れないんだ。
ミンナニハナイショダヨヽ(´▽`)/
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