おれか？ おれには名前もない。ネコじゃねえぜ、ハードボイルドだ。ハードボイルドなおいしい料理はゆで卵だけじゃねえ。
今日は正統派ハードボイルド・クッキングレシピの一つを紹介するぜ。
「失われた謎のブツを探せ」
これって大昔からのレシピなんだが、素材を変えたり、アレンジを変えたりで、今でもハリウッドからボリウッドまで、ワールドワイドでワイルドにご賞味されているんだ！
素材と味つけの色々
素材は全部使う必要はありません。吟味してチョイスしてお使いください。
素材-１・主人公
退屈な日常、または、チョー非日常な生活を送る
男でも、女でも、なんでもオッケー。
この素材の特徴として心に大きな欠缺やトラウマを抱えている、あるいは、逆に特殊能力やチョー能力を持っていたりもするのね。
素材-２・敵（敵グループ・敵組織）
わかりやすい敵や敵組織、わかりにくかったっていいのだよ。
敵/敵組織 ： A
敵/敵組織 ： B
二つぐらいあってもオッケー。
対立してたり、してなかったりさ。
素材-３・味方（味方グループ・味方組織）： X
友情と信頼、そして愛情。やっぱりみんなは仲間だったんだねヽ(´▽｀)/
素材-４・中立（中立グループ・中立組織）： Y
この街じゃのう、わしらの組とやんちゃボウズの新興組織、ほいから、スジはちーと異なるが「県警」たらゆう組織があるんじゃ....
素材-５・ターゲットのカギを握るもの
次に述べる「ターゲットの謎」をとくカギとなる、人物でも、モノでも、場所でも、精神的なものでも何でもいいのさ。
味つけ・６・上の1〜5それぞれの調味料として
・性的魅力の強い男や女
・身体的or知的能力の高い男や女
・その他個性的な人物
そんなんがテキトーに出てくる。あんまりこの調味料を使いすぎるとお味がぼやけてしまうのでご注意くださいね。
基本レシピとしての「ターゲットの謎と追っかけストーリー」
謎や失われたターゲットを追いかける限り、この料理の基本は抑えてありますので、ご安心して自由にご調理ください。ターゲットの謎を追っかければこの料理になります。
キモ・７・行方不明の人物 or モノ or 情報
もしかして、俺がターゲットだったのか？
要するにヒッチじいさんがいうところの「マクガフィン(MacGuffin)」でござる。
コケザルのツボと言い直してもいいのだ。
キモ・８・追っかけストーリー
基本、ストーリーはターゲット探し。敵も味方も中立組織もターゲットを追っかけろ！くんずほぐれつ、どうなることやら？ターゲットの謎が解けるのは？ ターゲットを手にするのは？ 実は誰でもいいのよ、主人公でも、敵でも、味方でも。
追っかけストーリーの中で、主人公の特徴*1に関連する印象的なイベントは必須かな。主人公が死ぬほどひどいめにあうとか、仲間の一人ぐらいは敵に殺されちゃうか、そこは押さえておきたいクッキング・ポイント。
キモ・９・エンディング
謎が解けて、ラスボスとの戦いがあって、ターゲットを手にして、あるいは失ったことが確実になって、ハッピーエンド、あるいはアンハッピーエンド。これもどっちでもいいの。
物語の異物として
スパイス・10・回収されない伏線や意味深なだけセリフ
料理に苦味とかエグミを与えるスパイス、つまり、適当な伏線は必要です。回収されてもされなくてもいいし。むしろされない方が勝手な想像をかきたてていいかもしれないし。これって、最近の流行りの味つけかもね。
「伏線は回収されなければならない。ピストルが登場すれば発砲されなければならない」
こんなのは19世紀の遺物さ。それよりストーリーの異物として：
a. 回収されない伏線
b. 意味深で意味のないセリフやシチュエーション
そんなのをちょいちょいとふりかけると、「ナンなんだろう？」と忘れられない味になる。つまり後を引いて、シリーズ物に発展できる（かもしれないな）。レストランも繁盛しますよ。知らんけどヽ(´▽｀)/
そして最後に
レシピを知ってるからって、料理が作れるわけじゃない。
＜辛いだけのインドカレーは
ナンのおかわり自由ダヨ！＞
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*1:特徴として心に大きな欠缺やトラウマを抱えている、あるいは、逆に特殊能力やチョー能力を持っていたりもする
