〜 ハリセンボンのおびれ 〜

生活と愉しみ そして回想・朽木鴻次郎

忍法の極意?

 

「おぬしに忍法の極意を授ける」

 

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庭に麻の実を植えるのじゃ。たわけ!葉っぱが目的ではないぞよ。麻は成長が早いからじゃ。...ふむ、逮捕されてしまうか...

ホントにもう... 「セイタカアワダチソウ」でもなんでも良いわ、合法的に成長の早い草の種をまくのじゃ。そして毎日それを飛び越える。朝晩千回を基本とする。草の芽が出て、踝の高さ、膝の高さ、腰の高さと、成長していくじゃろう。

その後、乳の高さ、首の高さとなり、おぬしの頭の高さ、背の高さを超えていく。それを飛び越えるのじゃ。そうしておぬしも一人前の忍者となろう。

フォフォフォフォフォ、忍術と共にあらんことを... !

 

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ぼくが子供の頃、60〜70年代にかけて忍者ものが流行ったのですね。忍者武芸帳、サスケ、ワタリ、カムイ、白土三平さんですな。テレビでは「隠密剣士」「実写版・ハットリくん」「仮面の忍者赤影」。小説では山田風太郎の忍法帖シリーズ(ちょっとエッチ)とかね。司馬遼太郎だって忍者もの書いてるのですよ。*1

上に書いた「麻を植えて、それを跳躍する」なんてのも、ぼくらは子供ですからね、麻こそ植えなかったけど、近所の公園とかで雑草を飛び越してみるなんて、みんなやったもんです。「天狗飛び切りの術」を会得したかったのよ。

そのうち飽きちゃったけどさ。

 

毎日成長して、自分の背の高さを超えるまで大きくなって行く麻の草を飛び越えるなんてぼくには無理だよ。低い棒杭、もうそれ以上は大きくはならないものを飛び越えるくらいがせいぜいかな。いや、それだって大変だ。

 

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「日々挑戦し続けて、自分を向上させなければなりません」

「半期ごとの業績目標の設定。キーワードは『挑戦』です!」

 

無理ですよ。

こっちの体力だって落ちて行くんだ。頭の回転も決断力もニブる。取り巻く状況の変化も考えんと「上に、上に・もっともっと」って言われたってさ。

 

「適当な長さの棒杭を選んで飛び越える」だってそーとーな努力が必要だもの。

 

棒杭はともかく、現状維持を続けるのは大変なんだよ。ホントだよ。現状維持、それさえ難しくなるんだから。

 

© 朽木鴻次郎
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*1:「隠密剣士」はオボロな記憶ヽ(´▽`)/