カネゴンになってしまうと、いくらお金があっても足りないので、なんとかヒゲオヤジを逆立ちさせなければなりませんでした。
そこで思い出したのが、大昔に読んだ、木村剛「投資戦略の発想法 ー ゆっくり確実に金持ちになろう」(講談社、2001年)です。
著者の木村さん、いろいろあったし、自分で書いたことを自分で実践したかというと「?マーク」だったのかもしれない。でも、この本の教えは、15年以上たっても、役に立つな、身にしみるな、と思います。ITバブル、リーマンショック、そんなことを経験して、著者の経歴はさておき、この本に書いてあることは、極めてまっとうだと今でも思っています。
この本のメッセージを乱暴に要約すると...
・資産形成のための投資を血なまこになって行うより、家計を見直して、冗費節約を行う方が、よっぽど効率的なんですよ。
その上で、
・借金やローンがありながら、「投資する」なんて、どあほ!
・生活費(家計)がわからないで、「投資する」なんて、ばかっちょ!
・年収の3倍は一生懸命貯金して、それから「投資する」を考えなさいね。
・節約する、仕事で頑張って収入をアップ、投資なんかより、これが一番なんですよ。
こんな身もフタもないことが書いて有ります。
こんな身もフタもないことが書いて有ります。
この本を初めて読んだとき、ぼくは40歳でしたが、「年収の3倍の貯金なんて、ゼッテー無理!できっこない!」と、半ばやけくそに思ったものですが、本に書かれたメッセージがぐっさりと胸に突き刺さったのも事実でした。
二年半ほど前、あらためてこの本を読み返してみて、この本のユニークさがわかりました。
・投資というものを、生活や人生の中の一部分として捉え、その位置付け・あり方を説いている。
やっぱりそうだよな...
まずは冗費の見直しを行うことにしました。自分ではきちんと支出を把握して、お金を管理していたつもりだったんですが、まだまだ甘かったですね。
筋トレとお金の管理はよく似ています。筋トレでは、鍛えている部位、例えば、力こぶの前腕二頭筋を鍛えたくてアームカールをしているときは、「力こぶ、チカラコブ...」とその部分を意識するんです。
お金の管理もそう。無駄遣いしない、予算はいくら?ここで外食するべきか?家飲みにしよかな...と。意識に意識を重ねる、常に意識していないと無駄なことになってしまう。
一旦ついてしまった冗費のくせや脂肪を落とすのは難しい、というところも似ている。
そんな冗費見直し作業の一環で、生命保険を解約したところ、返戻金が思ったより多かったんで、デジタルカメラとレンズ買っちゃった!そしたらカメラと写真が面白くなっちゃって、フィルムカメラに進んじゃって、かえってお金がかかる趣味ができちゃったというオチまであるんですが......ヽ(´▽`)/ まあ、それはそれでいいのだ。
・ムダなお金は使わない。
資産運用術と言えるようなものではありません。しかし、今でも常に意識していないと、ついついムダに使っちゃって、足りなくなっちゃう。月次・年次の支出、臨時の出費、そんなものを把握して、自分のペースを作っていくのには時間がかかりますし、常に意識してムダなお金は使わないことを心がける。それしかないのだと思います。
・身の丈サイズの生活をする。無理しない。無理しない。
おばあちゃんの教えみたいだな。でもそれが一番だと思います。
「一日が終わって、おいしくビールが飲めれば人生に文句を言ってはいけない」
これは畏友Y君の名言です。その通りだ。
誰かが言っていたけれども..... あ、「美味しんぼ」だったかな?
「食べたいなー、トンカツ食べたいなー、と思ったら、月に一度ぐらいは贅沢して専門店でトンカツ定食を食べることができる、そのくらいで十分すぎるくらい十分なんだ」
うん。
今のぼくは、いつでもトンカツ定食を食べることはできる。トンカツ屋さんどころか、一人でバーに行くこともできる。でも、むしろトンカツ抜きの「キャベツ定食」にしなければならいほどの贅肉もコルステロールもついてしまっているし、飲みすぎたアルコールのために肝臓は傷ついている。お金を払って食べ過ぎてついた贅肉を、お金を払ってジムで落としている。
「食べたいなー、トンカツ食べたいなー、と思ったら、月に一度ぐらいは贅沢して専門店でトンカツ定食を食べることができる、そのくらいで十分すぎるくらい十分なんだ」
うん。
今のぼくは、いつでもトンカツ定食を食べることはできる。トンカツ屋さんどころか、一人でバーに行くこともできる。でも、むしろトンカツ抜きの「キャベツ定食」にしなければならいほどの贅肉もコルステロールもついてしまっているし、飲みすぎたアルコールのために肝臓は傷ついている。お金を払って食べ過ぎてついた贅肉を、お金を払ってジムで落としている。
食ったら死ぬとお医者さまに言われたカツ丼食って市死んだ作家がいたが、別にそれがかっこいいとは思わないものの、やっぱりカツ丼は好きだな。
バカだねぇ、オレ。あはは。
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